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  • 執筆者の写真KANAZAWAyuuki

と「図書館」


 この世の中で一番好きな場所、わたしにとってそれが「図書館」。学校の「図書室」でもいい。とにかく、本が盛りだくさんで静かな場所。でも「本屋」となると「購入」という行動が伴うので、散財してしまう可能性が高い。よって、一番好きな場所ではなくそこは「一番興奮する場所」という表現が正しいかも。

 子どもの頃から、大好きな場所が学校の図書室だった。次点で保健室か?図書室の本を持って保健室のベッドで寝られたら最高だったが、それは叶わなかったなぁ。

 図書室でわざとやや文字大きめの本を借りて、読みながら学校を帰ることもあった(ながら歩きはいけません)。中学生になってバスに乗ってあちこち行くようになると、市立や県立の図書館に週末よく通った。古い紙の匂いの中で、書庫にずらりと並ぶ本を見ていると、自分の知らない世界がたくさんあることにわくわくした。それはもちろん、小説のようなフィクションの世界もあったし、調べ物をしたい時の知識の世界でもあった。


 そんなわくわくした場所で一晩過ごせられたら、どんなに素敵だろう!とよく思ったものだ。夜の水族館などで、イベント的に宿泊を伴う体験なども今はあるけれど、当時はそんなものなかったし。図書館でも「夜の図書館」って宿泊体験させてほしい。寝転んで本読み放題、みたいな。

 なんて思っていたら、ここ近年はそういうホテルも増えて来たよね。本屋さんのようなホテル。本は貸し出し可能みたいな。でもなんだかそれもしっくりこなくて、未だに泊ったことはない。なんかキレイすぎるのが嫌なのかも。だいたい学校の図書室も、図書館も古い匂いが混ざってるところがたまらんからね。



 札幌に引っ越してきてから、最初に行ったのは東区役所内にある「図書室」だった。「館」ではなく「室」。そのくらいの規模感。それこそ小学校の図書室に入り込んだような感覚に近い!自宅から徒歩5分くらいだったかな。駅からも近かったし、時々行って数冊借りて、返していた(当たり前)。

 いや、ちょっと待って。そういえば、新潟に住んでいた頃、

地域の図書館で借りて返していないまま引っ越してしまったことを、たった今思い出してしまった。あの頃の坂井輪図書館さん、ごめんなさい。でもあの本、どこいった?(罪)

 さらに中央区に引っ越してから、「札幌中央図書館」にも行ってみた。その広さには驚いたが、やや古さ感じる図書館。でも2階の学習室とか、子どもたちの絵本スペース、地域の本などわくわく興奮する要素は当然ながらあり、さらにちょっと心地よいカフェがあるのが好き。栃木市に住んでいた頃は、図書館に飲食がなくて悲しかったのよね。1日中図書館で過ごしたい身にとっては、飲食スペースは必須なの。

 札幌市の中央図書館は、軽食もスイーツもある。加えて鼻の穴拡げて伝えたいのは(正しくは「特筆すべきは」と表現します)、カウンターのテーブルに源氏物語の一節が書かれていること。うはー、たまらん!ちなみに、地下にはちゃんと食事をメインにしたところもある。まじ1日ずっといられる…!

 さらに私が一番感動したのは、併設されている「札幌市埋蔵文化財センター」。

 今や200万人規模の大都市である札幌から見つかった縄文土器、が展示されているほか、あの洗練された札幌駅周辺の昔のとんでもなく田舎~の姿、豊平川を中心としたジオラマなど(これがまた熊と、原始的な人間が戦おうとしていて面白い)、市民はもちろん、そうでない人にとっても興味深い空間。

 北海道は歴史が浅い、と言われるけど、そんな短期間でこんなに大都市になったことがわたしはすごいと思うし、その開発途中で出土した貴重な文化財を身近で見られるのも、ほえええ、と感動する。だいたい美術館とかわざわざ行くには気合がいるけど、ここは図書館の一部にあるのでちらっと覗く感覚で見に行ける。行ってみな?

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