• KANAZAWAyuuki

て「弟子屈」


 札幌移住のエッセイなのに、なんで他のエリアの名前を出すのか?などと無粋なことは言わないでいただきたい。私が札幌に移住したきっかけは北海道の弟子屈町(てしかがちょう)にあるといっても過言ではないからだ。

 仕事で北海道を行き来していた頃、当然札幌には来ていたけど、それと同じくらい訪問していたのが、弟子屈町。わたしの仕事がLCCの機内誌になる前から、縁あってうちの媒体に興味をもってくださり、成田や羽田の空港でPRすることに賛同してくれた町だ。


 「弟子屈」と聞いても、ピンと来ない人も多いかもしれないが「摩周湖」といえば「聞いた事ある!」となるのでは。「霧の摩周湖」なんて、有名な曲もあるし(古いけどな)、日本のカルデラ湖として地理の時間に習った人も多いと思う。

 とにかく、周りを見渡して、視野に入るもの全てが美しい町。この先、見えませんけど?と思うほど、どこまでも続く草原、その奥にそびえる山脈。手前に存在する牛たちと、向こうでたなびく草。日本の牧歌的風景でも、最もスケールが大きくて幸せな景色。360度全部こんなに美しい街って他にあるだろうかね?

 んもう、本当に変わらないでいて欲しい美しい町。

 この世に「どこでもドア」があるなら、弟子屈につなげて欲しい!と町長に言ったこともある(バカです)。


 弟子屈の好きなところを挙げていたら、んもうきりがない。風景も、人も、両国も好き(わかる人だけわければいいです…ここ)。そんなわけで、弟子屈町に惚れて北海道Loveになったわたくし。弟子屈に移住することも考えたが、仕事面では不都合もあった。知人やクライアントはやはり札幌も多いし。うむ、はっきり言えば、田舎は、住むには…色々困難が…(すみません)。

 ということで、札幌に移住したわけで。

 そこで運命のラーメンに出会うことになる。弟子屈に行った際にも食べた「弟子屈ラーメン」。最初は弟子屈町総本店で醤油を食べて美味しかったのだが、それが札幌にも店舗があることを知り、味噌を食べ始め(もともとは味噌ラーメン派)ドハマりした!今現在も、世界で一番大好きな味噌ラーメンである。

 そして札幌に住み始めてから、ある会合で、その弟子屈ラーメンの社長がいることに気が付いた。

「これは何といっても私の気持ちを伝えねばならん!」

と威厳あるおじさまたちの集団に突撃し「私、世界で一番、弟子屈ラーメンの味噌が好きです!」と勝手に告白した。言われた方は、悪い気はしないだろうが、「だからどうしろと?」という感じだったと思う。


 ファンって、勝手よねー。自分の想いを伝えるだけで満足するから。相手のことなんて考えていやしない。男女の関係であれば「ごめんなさい」とかお断りもあるかもしれないが、そんなこと言われても無視するような、一方的な愛である。

 しかし!弟子屈ラーメンの社長はそんなに冷たくなかった(?)!その日、そのまま仲間うちの飲み会に参加させてくれ、今もそこから色々な人につながり、現在に至る。時々、新しいメニューが出ると試食においでと呼んでくれたり、ラーメンとは関係ないが酒蔵巡りに誘ってくれたりする。札幌のお父さんみたい!なんていうと絶対怒られるし、そういうふうには私も思っていない。どちらかというと師匠のような大好きな存在。常に新しいことに挑戦していく姿は、経営者としてすんごく尊敬している。

 弟子屈ラーメンを軸に、札幌での世界をブハッと広げてくれた人。やば。これ本人も読むよな、きっと。もうやめよっと。

 とりあえず、弟子屈ラーメンと、弟子屈が大好きなわたくし。その好き具合を話すと、もっと長くなるので今回はここでやめるが、これを読んだyouにはどちらにもぜひ行ってみて欲しい。