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  • 執筆者の写真KANAZAWAyuuki

か「海水浴」

更新日:2020年12月13日


 4歳からスイミングを習わされた。当時通っていた幼稚園で、強制的なスイミングスクール。今とは違って、先生が頭を水中に押し込むくらいの恐怖感の中、わたしはいとも簡単に水嫌いになった。4歳にして、スイミングバックを隠して園にもっていかないという常套手段。

 そのまま中学生に成長したわたしは、プールの授業の前日に「明日、雨よ降れ」と近所の川で、水嫌いの友人と2人で真剣にまじないをかけた。ちょっとしたホラーだ。


 そんな水嫌いのわたしだったが、父は海水浴に必ず連れて行った。泳ぎが好きだったわけではなく、どうやら尻にできる吹き出物を、毎年海で治していたそうで(海水が父の吹き出物になぜ効いたのかはわからん)。

 そうして成長したわたくし。縁あって「ものすごく海に近い」大学に進学した。当時、その大学の貧乏学生は「海に行ってワカメと貝を採ってきて飢えを凌ぐ」と言われていた。

 そんな奴見たことないけどね。

 でもその頃は若かったから、大学の友人といろんな水着を選ぶのは楽しかったし、海に入らずともビーチでバーベキューや花火をするのは盛り上がった。


 社会人になったころ、サーファーの彼氏ができて、一度だけ一緒に海水浴に行った。彼の好きな海!とココロを決めて浮き輪で波と戯れてみたけど、やはり水とは仲良くなれなかった。「早朝サーフィン見に来てよ」と言われたけど、一度も行かなかったなそういえば。

 早朝も海も嫌いだ。行くわけがない。


 そうして主に日本海で海・プール嫌いで育ったわたくし。家族に「ハワイに行こう!」と言われて行ったけど、ずっとビーチで文庫本読んでいたし、一応水着も着たけど、ホノルルに5日いたうち水に入ったのは1日だけだった(しかも15分くらい)。沖縄でも、ひざ下までしか入らなかった。ひざ上に水が来ると、もう、恐怖しかない。海水に顔をつける意味がわからん。熱帯のカラフルな魚たちを見ているくらいなら、

 ビーチで楽しそうにしている若い女の子の水着姿を見ている方が何倍も良い。


 そんなわたしが、札幌にきて驚いたことがある。

 誰も「海で泳ごう!」と言わない。


 いい人たちばかりだ。


 それもそのはず?北海道では海水浴ができる期間がめちゃくちゃ少ない。あっという間に水温が下がってクラゲがでてきてNG。一応、7月中旬から1カ月くらいはシーズンといわれているけど、その年の気候にもかなり左右されるし。最高気温が25度を超えても、最低気温は20℃を下回る日もあるし、やはり涼しい。

 ビーチに行ってもジンギスカンして、わいわい騒いで終了!ということも多いらしい。もちろん家族連れや若い世代はもっと泳ぐのかもしれないけど「そういえば、泳ぎが苦手な人が多いよね」と札幌市民談。

 札幌の学校のプールも、ほぼ屋根付き。本州では当たり前の「プール開き前に小学校の高学年がプール掃除をする!」なんてこともないらしい。そもそもプールのない学校も多いし、それではなかなか泳ぐ機会がないよな、と思う。


 でもさ、若い世代は(もうこの言い方自体が、自分が現役引退してることを感じるぜぃ。ちぇ)もっと水着を着る機会があってもいいのにね。女の子は特に、カラフルでかわいいし。「北海道は四季が感じられてよい」と地元の人はいうけど、やっぱり「夏」が弱い気がする。もっと海水浴をする人が多くなれば、夏らしい数日を過ごせると思うんだけど。

 とか言いながら、わたしなんかは絶対に海には入らないし、水着も着ないし、むしろ夏はビアガーデンしか行かないけどね。

 あ、札幌市はビールの街だから、やっぱりそれでいいのか。


 乾杯♪



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